東大観世の日々

能楽サークルって何をやっているのでしょう

名所紀行(日本平・三保の松原)

こんにちは。一年生の五味と申します。
更新が滞りがちなブログを一年が何とかしろと、メールが届きました。
秀逸なメールだと思ったので引用します。

「(略)(ブログは)意外と重要な広報的役割を担っています。しかし上級生は無関心を装い、専ら下級生が運営していますがぼんやり怠っているのが現状です。
観世会の顔たるブログがこのような有様では世間から東大観世会の衰退を危惧され、時々チェックしているOBからはがっかりされ、更新停滞によりスポンサー広告にブログが占拠されるという実に由々しき事態・・・を打破するために1年生の皆様にブログを委ねたいと思います。(略)」

これは今年の東京スポーツ2月33日号にスクープされ、本の雑誌7月号にて坪内祐三に絶賛されている鶴竜の手紙並みの名文ではないでしょうか。(その手紙は(孫引きですが)、「相撲は今、開闢以来、最大と言ってもいい危機に瀕しています。かくなっては私も一相撲人として最早、座して見ていることはできません」「調査に当たっている外部調査委は“徹底解明”の錦の御旗を盾に事態を長期化させんとし、理事会もこれに静観の構えです」といった調子です。)

僕はこのメールに心を動かされ、また生来の真面目さと責任感の強さも手伝ってもはやこの要請を無視することはできなくなりました。

そこで記念すべきわが第一回のブログを執筆することにし、図ったようなタイミングで訪れた三保の松原をレポートすることを決めました。

わがふるさと静岡県静岡市と2003年に合併した旧清水市、現静岡市清水区に、三保の松原はあります。
僕は同行した(というか運転してもらった)母親の都合もあり、景勝地日本平を経由して三保の松原に向かうことにしました。

日本平は、ヤマトタケルノミコトがその眺望をたたえてその名がついたと言われている、県下有数の観光地でありますが、近年は観光客が減少しているようです。かつては小学校の遠足の目的地であり、有料道路の日本平パークウェイができてからはかなり賑わっていたようです(日本平パークウェイは現在無料で開放されています)。僕が訪れたときは、平日だったこともあってか、大型バスが数台泊まってはいたものの人影はまばらでした。
もっとも、日本平の山頂と久能山東照宮はロープウェイで結ばれているので、観光客はみな丁度東照宮にいっていたのかもしれません。余談ですが久能山東照宮にはこのロープウェイで行くのも良いですが、海側から長い石段を登っていくのも風情があります。
さて、日本平の展望台からは眼下に駿河湾と清水の市街を一望し、遠くに富士山を望むことができます。手前の緑と相まってなかなかの景色です。

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日本平から富士山を望む

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日本平の電波塔

それだけではなく、日本平は静岡県内の放送にとっても重要な場所です。写真は、展望台のすぐ脇にある鉄塔群です。これらの鉄塔から、テレビやラジオの電波が送信されているのです。赤と白のものは、アナログ放送用のもの。グレーの大きな鉄塔はデジタル放送用です。赤白は東京タワー、グレーはスカイツリーの役割、というとわかりやすいでしょうか。アナログ放送の時は各局ごとに建てられていたタワーが、デジタル放送では共同のものになりました。アナログ停波を受けて、赤白のタワーは順次撤去される予定です。

山を下り、お目当ての三保の松原に向かいました。
三保の松原は、清水港を抱くようにしてある突端の外側に、駿河湾に面してあります。言うまでもなく能「羽衣」の題材となった羽衣伝説の地です。能では「みお」の松原と発音しますが、実際には「みほ」の松原です。
松原の中に一本、際だって美しい形をしたのが、その昔天女が羽衣を掛けたとされる松です。しかし残念ながらこの松は枯れかけており、「羽衣の松」は代替わりをしています。そういう問題なのでしょうか。何となく釈然としない思いです。残念なことに新「羽衣の松」は樹形もおとり、今ひとつの風情です。

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枯れかけた旧「羽衣の松」(海側から)

さて砂浜に出ると、先日の大雨のせいでしょうか、大量の流木が目につきます。それでも遙かに富士山を望む景観の美しさは薄れてはいません。富士山の右には愛鷹山、右手には紺色の駿河湾が広がっています。その波頭の白色が際立って、とてもきれいに見えました。

DSCF1656.jpg
三保の松原から富士山を望む

あまり知られていませんが(そして僕も知りませんでしたが)、三保の松原にはエレーヌの碑という石碑があります。フランス人の踊り子エレーヌは、羽衣伝説にあこがれ、それを題材とした舞踊を作って踊っていたのが、ついに三保には訪れることなく死に、その髪がこの地に埋められたのだそうです。つぶれた土産物屋の左手に、石碑はさびしく建っていました。
また、少し離れたところには御穂神社があり、羽衣の切れ端が保存されています。(もっとも、おそらく偽物でしょうが……。)非公開ですが、子細があって以前母親が見たときには、柄がきれいに残っていたそうです。
三保の松原では毎年、薪能が催されます。今年は10月8日に行われるそうです。もちろん演目には「羽衣」が入っています。まだチケットはある様子。今年は観世流ではありませんが、興味のある方は行ってみたらいかがでしょうか。詳細は、静岡市ホームページをご参照ください。

というわけで、期せずして地元自慢をしてしまいました。僕は特に静岡に愛着はないつもりですが、やはり離れてみるとすこしは恋しくなるようです。
冬になると空気も澄み、富士山も雪をかぶっていっそう神々しく見えます。冬に訪れてみても良いかもしれません。

(五)

追伸・見てみたらすごく長文ですね。すいません。
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コメント


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日本平パークウェイは良いですね。

次も楽しみにしてます。

栗 | URL | 2011-09-11(Sun)13:58 [編集]


書きながら文三の血が騒いでついつい長くなりました。
>ゑさん
一年生紹介ですかー。僕がやると不穏な空気を作りかねないので(笑)他の人に頼みますね。
>さくらこさん
ぜひ来てください!
なんと……そんな意図があったとは。さすが東大生、理屈をつけるのがうまいですね!(笑)

五 | URL | 2011-09-11(Sun)12:24 [編集]


ブログをチェックしてはがっかりしていたOBとしては、有力な執筆者の登場に大喜びです!この調子でぜひぜひ一年生全員自己紹介(他己紹介)とかとか☆

ゑ | URL | 2011-09-11(Sun)09:21 [編集]


更新ありがとうございます(●´∀`●)/
充実したエントリーですね!行ってみたくなりました。

ちなみに上級生が無関心を装っているのは、ブログの更新を通じて下級生が会員としての自覚を高めていってほしという遠大なる後輩育成計画に基づく態度なのです(建前

さくらこ | URL | 2011-09-11(Sun)08:06 [編集]


長っ!のりのりじゃないですか!
この調子でよろすくです。

| URL | 2011-09-11(Sun)08:01 [編集]