東大観世の日々

能楽サークルって何をやっているのでしょう

春四

嵐山に行きました。
朝未だ観光客もほとんどいない駅に降り立ち、まっすぐ町並みを進んでいくと、大堰川(桂川)に出ました。
その対岸にある嵐山は霞かかって、ほんとうに美しく感動しました。

写真を撮ろうと思いましたが、雄大な川の流れと嵐山の山容から感じた気持ちは、その瞬間に受けた感動そのまま記憶にとどめておきたいという思いにかられ、やめておきました。

昔に較べて、旅先で写真を取ることがほとんどなくなりました。
旅で見た風景は、そこまでの道のりにおいて高まった期待感や周囲の空気感等さまざまな要因があって、感動するのだと思います。

私達は常に時間のなかで揺れ動き、流れ続ける意識の中で世界を捉えます。
しかし、写真は、時間の流れを止めます。そして、その瞬間において切り取られた世界の、きらきらと光る切断面を我々は覗き込みます。

私達は決してそのような目で世界を見ることはできないのです。
旅で写真を撮らなくなったのは、写真と実際に見た風景の間になんらかの「ずれ」を無意識に感じているからかもしれません。
                          (鷹倉健)
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